Windowsを認めた訳

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もう遥か過去の話ですが、大型汎用機の知識しかない私はこのままでいいのか?という焦りがありました。大型汎用機しかないという事はどこかの企業に属していないとその知識が活かせないという事です。

”転職するのであれば1人でも食っていける知識が必要”と思っていました。

そしてあるデモでWindowsを知り、大型汎用機ではほとんど無理(とんでもないリソースを消費して作成はできました・・)であった2Dの図がWindowsでは3Dで尚且つ回転までできる事に驚きました。

そうは言っても少しVBを独自に勉強したり、Windowsの展示会で古川さんの話を聞くくらいでした。大きなWindowsのシステムを作った事はありませんでした。

初めてある程度大規模なシステムをWindowsで作るチャンスがやってきました。

WindowsNT6か6.5という古いWindowsServerOSの時です。当時正直私も疑心暗鬼でした。UNIXで動作していた基本24時間365時間稼働のものをWindowsNTへの移行を私は決めたのです。私はまだパソコン初めて2,3年だったと思います。

UNIXで動いていたそのシステムは365時間稼働は実質無理でした。
年末年始などの長期休みの垂れ流しをするとフリーズして、再起動を必要とするものでした。しかも電源を決められた順番に停止して起動も順番がありそれに従わないと起動しないというものでした。まるで大型汎用機です。今考えればSCSI装置の認識に時間がかかったのではないかと思います。

部内初めてのWindowsの大型システムです。当時どのITベンダーも
”Windowsは1週間1回停止する必要がある!!”と声高に言っていた時代です。

そのシステムで動作するプログラムは私の見る限りVBで私がよく作るようなユーザインタフェースでした。マイクロソフト製品であれば24時間365日問題ないのではないかと私は思いデータベースはSQLServer必須だと業者に言いました。
再起動を定期的にするとハード障害が発生し起動しない恐れを感じたので定期再起動は私の判断で止めました。これは私が長年汎用機を面倒見てきて学んだ事です。

多くのITベンダーの声を無視してWindowsNTで24時間、365時間のシステムを稼働させました。

驚くほど順調に動しました。私はスクリプトで多くの自動化処理を作りました。そしてそれを使う業務が極端に増えました。

しかし2年後のある日いきなりそのシステムが停止しました。

それはWindowsの問題ではなくハード障害でした。しかも任せた業者があまりクラスターに精通していませんでした。当時私もクラスターという名前くらいしか知りませんでした。

停止して別側で動作させる為には一度フロッピーで障害がない片系を起動させ、再度フロッピーを抜いて起動させるというとんでもないものでした。

私はこの停止により上長に失跡を受け、リカバリーに多大な時間を要しました。どこで停止したのかわからないのです。その頃には大量にデータを処理していました。

私はこれに激怒してIT業者に怒りを振り向け、
”Windowsに問題はないけどお前のクXハードがゴ〇だったんだろう!”
と大勢を前にして言いました。当時の私は怒ると何を言うか自分でも制御不能でした。

その後当時高額だったFTサーバーというものを導入しました。それ以降ハード問題は発生なく、24時間365日で何事もなく何年も稼働しました。
FTの基盤の目に見えない瞬停は多発しました。FTサーバーはいろいろ癖があって正直使うものではありません。今やWindowsServerだけで冗長化したシステムを作れるようです。(クラスターではなく。。。)いまだにFTサーバーをIT業者が進めるので勉強していないんだなーと思います。

その後、そこで動作させていたプログラムパッケージもUNIX,Linuxでも同じものが使えるようにとWEB化されました。使いづらく私は”サポートなくていいから旧型を導入していい”と言いましたが、その頃には私の自由になるような片隅のシステムではなく全社に影響を与えるようなシステムになっていました。

私のどうにでもなるシステムであれば意地でも別社のものにしていたと思います。ユーザ都合でなくベンダー都合で変更したのが気に食わなかったのです。

WEB版になったこのシステムに私は思い入れはありません。ただWindowsというものが自分の言う通りに動作し、Windowsが使い物になり、業種は頼るところではなく指示するところだと学びました。

これ以降多くの中核システムがWindowsで動作するようになりました。

私は大型汎用機を捨てました。興味がなくなると忘れる勢いはものすごいものです。
ただデータベースの2フェーズコミットというものはいまだに汎用機しかできません。これが金融機関、旅行会社で汎用機が使われている理由ではないかと思います。2フェーズコミットが論議できる人が誰もいなくさみしい思いを長年しています。皆勉強しないんだなーと思います。

万が一、WindowsがITベンダーの言う通り週1回再起動する必要が証明されたのであれば、私はWindowsを嫌いになって今頃Linuxを中核にしていたかもしれません。
どちらが私にとってよかたったのかはわかりません。

昔のマイクロソフトは小さく名前もほとんど知られていませんでした。どの講習会に行っても、なんかの宗教のように最後にWindowsを連呼していました。今のマイクロソフトとは大きな違いです。

WindowsNTを作った元DEC社のなんちゃらさんの伝記みたいな本も読みました。面白かったです。もはやWindowsNTの面影はありません。。また当時の技術の進化系が残っているのかどうかは知りません。

私が大型汎用機からWindowsに大きな方針転換を決定した私には忘れられない事でした。

IT業者の根拠のない話など信用するものではないという事もこの時よく学びました。自分の信じる道を進むべきなのです。

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